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日本語で遊ぼう


【枕草子  清少納言】

春はあけぼの。
やうやう しろく なりゆく 山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細く たなびきたる。

夏は夜。
月の頃は、さらなり。
闇もなほ。
蛍の多く飛び違ひたる、また、ただ一つ二つなど、ほのかに うち光りて行くも をかし。
雨など降るも、をかし。

秋は夕暮。
夕日のさして、山の端いと近うなりたるに、からすの、寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへ、あはれなり。
まいて、雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いと をかし。
日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。

冬は、つとめて。
雪の降りたるは、言ふべきにもあらず。
霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もて渡るも、いとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。


【平家物語】

祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。
ぎおんしょうじゃのかねのこえ、しょぎょうむじょうのひびきあり。
しゃらそうじゅのはなのいろ、じょうしゃひっすいのことわりをあらわす。
おごれるひともひさしからず、ただはるのよのゆめのごとし。
たけきものもついにはほろびぬ、ひとえにかぜのまえのちりにおなじ。


【方丈記  鴨長明】

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

たましきの都のうちに、棟を並べ、甍を争へる、高き、卑しき、人のすまひは、世々経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。
あるいは去年焼けて今年作れり。
あるいは大家滅びて小家となる。
住む人もこれに同じ。
所も変はらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二、三十人が中に、わづかにひとりふたりなり。

朝に死に、夕べに生まるるならひ、ただ水のあわにぞ似たりける。
知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。
また知らず、仮の宿り、たがためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。
その、あるじとすみかと、無常を争ふさま、いはば朝顔の露に異ならず。
あるいは露落ちて花残れり。
残るといへども朝日に枯れぬ。
あるいは花しぼみて露なほ消えず。
消えずといへども夕べを待つことなし。


【徒然草  吉田兼好(卜部兼好)】

つれづれなるまゝに、
日ぐらし硯に向かひて、
心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、
あやしうこそ物狂ほしけれ。


【奥の細道 松尾芭蕉】

草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家

行く春や 鳥啼き魚の 目は泪

夏草や 兵どもが 夢の跡

閑さや 岩にしみ入る 蝉の声

五月雨を あつめて早し 最上川
くさのとも すみかわるよぞ ひなのいえ

ゆくはるや とりなきうおの めはなみだ

なつくさや つわものどもが ゆめのあと

しずかさや いわにしみいる せみの こえ

さみだれを あつめてはやし もがみがわ



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【論語 学而第一】

子曰。
學而時習之。
不亦説乎。
有朋自遠方來。
不亦樂乎。
人不知而不慍。
不亦君子乎。
子曰く、
学びて時に之を習う。
亦た説ばしからずや。
朋有り、遠方より来たる。
亦た楽しからずや。
人知らずして慍おらず。
亦た君子ならずや。
し いわく、
まなびてときに これをならう。
また よろこばしからずや。
ともあり、えんぽうよりきたる。
またたのしからずや。
ひとしらずして いきどおらず。
またくんしならずや。


【論語 為政第二】

子曰。
吾十有五而志于學。
三十而立。
四十而不惑。
五十而知天命。
六十而耳順。
七十而從心所欲。不踰矩。
子曰く、
吾十有五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順う。
七十にして心の欲する所に従いて、矩を踰えず。
し いわく、
われじゅうゆうごにしてがくにこころざす。
三十にして立つ。
四十にしてまどわず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳したがう。
七十にして心の欲する所に従いて、のりをこえず。


【論語 為政第二】

子曰。
温故而知新。
可以爲師矣。
子曰く、
故きを温ねて新しきを知れば、
以て師為る可し。
し いわく、
ふるきをたずねて あたらしきをしれば、
もって したるべし。


【杜甫 「春望(しゅんぼう )」】

国破山河在
城春草木深
感時花濺涙
恨別鳥心驚
烽火連三月
家書抵萬金
白頭掻更短
渾欲不勝簪
国破れて 山河在り
城春にして 草木深し
時に感じては 花にも涙を濺ぎ
別れを恨んでは 鳥にも心を驚かす
烽火 三月に連なり
家書 萬金に抵る
白頭掻かけば 更に短く
渾べて 簪に勝えざらんと欲す
くにやぶれて さんがあり
しろはるにして そうもくふかし
ときにかんじては はなにもなみだをそそぎ
わかれをうらんでは とりにもこころをおどろかす
ほうか みつきにつらなり
かしょ ばんきんにあたる
はくとう かけば さらにみじかく
すべて しんにたえざらんとほっす



【初恋  島崎藤村】

まだあげ初めし 前髪の
林檎のもとに 見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の 秋の実に
人こひ初めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の 盃を
君が情に 酌みしかな

林檎畑の 樹の下に
おのづからなる 細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
まだあげそめし まへがみの
りんごのもとに 見えしとき
前にさしたる はなぐしの
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
うすくれなゐの 秋のみに
人こひそめしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の さかづきを
君がなさけに くみしかな

林檎畑の この下に
おのづからなる ほそみちは
たが踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ


【寿限無】

寿限無、寿限無
五劫の擦り切れ
海砂利水魚の
水行末 雲来末 風来末
食う寝る処に住む処
藪ら柑子の ぶらこうじ
パイポ パイポ パイポのシューリンガン
シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
長久命の長助
じゅげむ、じゅげむ
ごこうのすりきれ
かいじゃりすいぎょの
すいぎょうまつ うんらいまつ ふうらいまつ
くうねるところにすむところ
やぶらこうじのぶらこうじ
パイポ パイポ パイポのシューリンガン
シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
ちょうきゅうめいのちょうすけ


【早口言葉】

庭には二羽鶏

生麦 生米 生卵

東京 特許 許可局

赤巻紙 青巻紙 黄巻紙

すももも桃も桃のうち

隣の客はよく柿食う客だ

この釘は ひきぬきにくい釘だ

坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた

瓜売りが 瓜売りに来て 瓜売れず 瓜売り帰る 瓜売りの声

この竹垣に竹立てかけたのは 竹立てかけたかったから竹立てかけた

かえるぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ あわせてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ


【その他】

敵を知り己を知れば百戦危うからず

人間万事塞翁が馬

賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ

てきをしり おのれをしれば ひゃくせんあやうからず

じんかん ばんじ さいおうがうま

けんじゃはれきしにまなび、ぐしゃはけいけんにまなぶ



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