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癌・悪性腫瘍

【フェリチン高値をとる悪性腫瘍】

急性骨髄性白血病、肺癌、卵巣癌、肝癌、膵癌、悪性リンパ腫、抗癌腫瘍、胃癌などを疑う

【肺癌】

肺癌の組織分類
腺癌は男性で50%、女性では80%。扁平上皮癌は20%、小細胞癌は15%。

肺癌の5年生存率
I期は70%、II期は50%。I期II期はOP適応。
IIIA:術前化学療法+OP or 術前放射線化学療法+OP
IIIB:放射線化学療法。

肺癌では放射線性肺臓炎に注意(治療関連死の大半を占める)。
放射線性肺臓炎と診断されたらステロイドを用いる。
III期での放射線化学療法での予後は5生15%。

ゲフィチニブ:日本人では約30%の奏功率。約2%が急性肺障害・間質性肺炎で死亡する。

年間の死亡者数は、胃癌5万人、大腸癌3万人。

【胃癌】

IIIA期以上の進行胃癌の再発形式は約50%が腹膜播種であるので、特に術後2年以内に悪心嘔吐や消化管蠕動による腹痛などの症状が進行性に認める時は、腹膜播種の再発を疑ってかかることが必要。進行・再発癌での腫瘍マーカーの陽性率は約50%程度。

切除不能胃癌や再発胃癌では、化学療法での奏功率は約40〜50%だが、生存期間中央値は約10ヶ月で、2年生存率は20%。化学療法を行わないBSC(Best Supportive Care)では、生存期間中央値は3〜4ヶ月。
腹膜播種による消化管狭窄では多発性の狭窄が多い。減圧管挿入などでだめな場合は、ハイスコ0.2-0.4ml/回の舌下投与が有効だが副作用が多く、現在ではサンドスタチン持続皮下注療法(おおむね200-300μg/day sc)が保険適応になった(空回腸からの消化液分泌抑制と吸収亢進により悪心嘔吐に対し44〜60%の有効率がある)。

癌性腹水:腹水排液は最小限とする。利尿剤やオピオイドを使う。全身状態が保たれていれば、メソトレキセート/5-FU時間差療法で35%の患者で腹水が著明に減少する。

【大腸癌】

化学療法:高用量5-FU持続静注+オキサリプラチン併用の化学療法で生存期間が延長した。奏功率は45〜55%。
分子標的療法。

【抗癌剤と悪心嘔吐】


悪心嘔吐の低リスク:制吐剤なしでの悪心嘔吐の発現率は10%以下。5-FUやメソトレキセートでは悪心嘔吐が少ない。5-FUでは制吐剤の予防的投与は推奨されていない。

悪心嘔吐の中リスク:制吐剤なしでの悪心嘔吐の発現率は10〜30%。イリノテカン、オキサリプラチン、ドセタキセル、パクリタキセルなど。

悪心嘔吐の高リスク:制吐剤なしでの悪心嘔吐の発現率は30〜96%。シスプラチンは悪心嘔吐が多い。

中リスク、高リスクでは、制吐剤の予防投与を行う。
デカドロンを制吐剤として使うこともある。抗癌剤投与から2週間以上経過した遷延性の嘔吐に対して、機序は不明だがステロイドが有効。

【乳癌】

日本では年間3.5万人が罹患している。
0期、1期〜IIIa期:OP
IIIaや、腫瘍が大きいII期では、先に抗癌剤治療を行う。
IIIb、IIIc:原則OPの適応にはならない。
IV期や遠隔転移のある再発:骨転移や脳転移への放射線療法は症状緩和のため行う。生存期間の延長することは証明されていない。

HER2陽性乳癌は予後不良。

【抗癌剤と口内炎】

口内炎などの粘膜障害は、5-FU、メソトレキセート、タキサン系ではおきやすい。

発症予防が大切:イソジンガーグル含嗽、ブラッシング。未治療齲歯の存在にも注意する。化学療法剤投与中の口中の氷などによる口腔内冷却は口内炎予防効果が証明されている。

発症した口内炎には、アズレン含嗽とエレース、アルサルミンなどの併用。アロプリノールとカルボキシメチルセルロース(CMC)合剤水溶液による含嗽もときに行われる。
局所療法として、ステロイド(デキサルチン、ケナログ、アフタシール)、キシロカインビスカス。時に疼痛が高度のときはオピオイド。

【抗癌剤と下痢】

オキサリプラチン、5-FUで多い。

オキサリプラチンでは、投与中や直後にみられる副交感神経刺激作用による早発性下痢(腹痛)がある。→ブスコパンが有効。

化学療法剤の腸管粘膜障害により投与後4日〜2週間頃に生じる遅発性下痢。→高用量ロペラミド療法。

発熱 or 好中球減少を伴う際には、経口キノロンを投与する

【タキサン系による神経毒性】

ビタミンB12を投与する。普通治療終了後3〜6ヵ月後には完全に消失する。

【抗癌剤性血管炎・皮膚炎】

血管外に漏出した時に、潰瘍などをおこす。
危険度の高い薬剤:ビンカアルカロイド系(ビノレルビン、ビンブラスチン、ビンデシン)、アンソラサイクリン系抗癌剤(アドリアマイシン、ファルモルビシンなど)、タキサン系

【抗p53抗体】

2007/10/31より「食道癌・大腸癌・乳癌が強く疑われる患者」に対し保険適応、170点。
癌患者の20〜30%で陽性。
他の腫瘍マーカーと陽性率で重なりが少ない。
比較的早期の癌での陽性率が高い。

・食道癌患者127人で、SCC抗原では38人が陽性、抗p53抗体では42人が陽性、SCC抗原 or 抗p53抗体のどちらかが陽性なのは66人だった。
・大腸癌では、0期ではCEAの陽性率は3%弱、抗p53抗体では28.6%。1期ではCEAの陽性率は3.7%、抗p53抗体は40.5%。
・潰瘍性大腸炎(UC)患者286人(男性136人、女性150人)と健常人63人(男性23人、女性40人)で検討したところ、抗p53抗体陽性率は健常人では1.6%、罹患期間が8年未満のUCでは9.1%、8年以上では20.8%だった。

日本では末期癌患者の0.6%がホスピスを利用している。

【SSRIと大腸癌】

SSRI投与群では対照群に比し、大腸癌の発症率が0.70と低い
Lancet Oncol. 2006;7:277-279, 301-30

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