ホーム > 医学トップ > 紫色蓄尿バッグ症候群 【紫色蓄尿バッグ症候群】 紫色蓄尿バッグ症候群(purple urine bag syndrome;PUBS)は、蓄尿バッグ(ハルンバッグ)が水に不溶性のインジゴあるいはインジルビンにより青紫色から赤紫色に着色する現象であり、膀胱内バルーンカテーテル挿入患者で慢性便秘と尿路感染症が合併する時に出現する。 そのメカニズムは次のように考えられている。 (1)便の長時間腸内停滞により腸内細菌が異常増殖し、それにより食物中の必須アミノ酸(トリフトファン)がインドールに分解される。 (2)血中に吸収されたインドールは肝内で硫酸抱合されてインジカンIndoxyl sulfateとなり尿中に排泄される。 (3)尿中インジカンが尿路内あるいは蓄尿バック内で細菌(大腸菌・肺炎桿菌など)のindoxylsulfataseにより脱抱合されて水に不溶性のインジゴ(インジゴ青)あるいはインジルビン(インジゴ赤)になり、蓄尿バック壁に付着し紫色を呈するようになる。 治療は、(1)抗生物質、(2)便秘をさける、(3)尿のアルカリ化をさける。 ホーム > 医学トップ > 紫色蓄尿バッグ症候群
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